有給休暇の時季指定権と時季変更権。取得手続きについて解説。

目次

時季指定権と時季変更権

労働者は有給をいつ使うかを自由に決めることができます。

この権利のことを時季指定権といいます。

労働者は有給を自由に取得する権利(時季指定権)を持っていますが、

従業員同士が有給をとる日が重なってしまうと、その日の業務に支障がでてしまい、

会社が回らなくなる可能性があります。

こんなとき、使用者は有給休暇の取得日を変更する権利があります。

この権利のことを時季変更権と言います。

時季変更権が使える場合とは

使用者が時季変更権を行使できるときは限られています。

それは労働者が有給休暇を取得することにより、

業務の正常な運営を妨げる場合です。

ではこの業務の正常な運営を妨げる場合とはどのようなときなのでしょうか?

これは会社が単に忙しい場合という理由のみでは足りず、

どうしてもその社員に働いてもらわないと業務の正常な運営を妨げる場合とされています。

また、業務の正常な運営を妨げる場合は、上記の理由のほか

  • 会社規模
  • 業務内容
  • 労働者の作業内容
  • 作業の繁閑
  • 代替要員の有無

などをもとに総合的に判断します。

有給取得の手続き

※文字が小さくて、見にくいときは、ダウンロードしてご覧ください。

有給の取得は事前申請が前提です。

一般的には一日前までに申し出ることにより取得できるとされています。

当日の申し出は使用者は拒否することができるとされています。

なぜならその当日になっていきなり有給の申し出を行うことは、

使用者の時季変更権の行使機会を与えないということになるからです。

また、就業規則において「~日前までに申し出ること」との規定があれば、

その日までに申し出をしなければなりません。

退職時の有給の消化について注意すべきこと

退職時に、いままで付与された有給休暇を一気のとることがありますが、

これは仕方ないことです。有給休暇とは労働者に認められた権利ですので。

会社には有給に時季を変更することができる権利(時季変更権)はありますが、

有給を取得させない権利はありません。

退職時に有給を取得する際には、引き続きの件など、いろいろあると思いますので、

後味の悪いお別れにならないように、お互いが納得する形で

しっかりと日程調整をして有給を消化するべきでしょう。

有給取得の理由について

有給を取得する際の理由は何であってもよいとされています。

そして仮に有給取得の理由がわかっても、その理由が気に食わないからといって、

昇給・昇格など、その社員に対して不利益な取り扱いをしてはいけません。

ただし、有給の申請書を出す場合などであって、

理由欄をつくり、その理由をもとに時季変更権を行使してもよいと言われています。

つまり、

Aさんが有給休暇の取得理由について、「旅行に行きたい」と記載、

Bさんが有給休暇の取得理由について、「子供の送迎」や、「親の介護」などと記載した場合

Bさんに優先的に有給を取らせ、Aさんの有給は日にちをずらしてもらう、といったことは

可能です。

 

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【編集後記】

kensei

ダウンタウンの浜ちゃんがイギリスデビューしとるww

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